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高千穂スローライフvol.6「高千穂産釜炒り茶のレジェンドに出会う茶畑の風景」&「新茶まつり2024」

釜茶レジェンドに出会う茶畑の風景(高千穂スローライフ)

 

桜も早々に散り、雨と新茶の季節になりましたね。高千穂町のお茶といえば「釜炒り茶(かまいりちゃ)」なのはご存知でしょうか?(地元ではかまちゃと略してよばれたりします)

私がずっと(笑)若かった頃の話、何の知識もない田舎者の私は県外で働いているときに、故郷高千穂町とまったく違う「緑茶文化」がある事を知りました。

当時働いてる職場(福岡県)では、お客様にお出しするお茶を指定されたお茶屋さんに指定された特上のお茶を買いに行くのも一つの仕事でした。

上司から煎茶の丁寧な入れ方を学び、職場に来店されるお客様にお出ししておりました。明らかに実家で飲んでいたお茶とは違いましたが「へぇ~高価なお茶だな~(>_<)世界が違うな~」というくらいの単純な感想しかありませんでした。。。

その田舎者の私が実家(高千穂)で毎日当たり前の様に飲んでいたものが「釜炒り茶」なのです。

その釜炒り茶は、なんと!なんと!全国のお茶生産量の1%にもみたない超貴重なお茶なのです!その1%もみたないお茶を飲んで育ったのは、本来は、めちゃくちゃ貴重なことではないでしょうか!!!???🍃🍃🍃

「釜炒り茶とは?」誰に聞けばよいのか?そこで高千穂町の釜炒り茶のレジェンドだと口をそろえて名前がでてくる方がいたのです。

その方は、飯干敏光(いいほしとしみつ)さんです。高千穂がまだせ市場のイベントにて釜炒り茶のデモンストレーションやワークショップ(お茶体験)での接点はありましたが、その後のご縁が無かったので、JA(高千穂地区農業協同組合)の茶工場に詳しい職場のスタッフを頼りに、大変忙しい時期に申し訳ないと思いながらお茶摘みの茶畑と茶工場に、おじゃまいたしました。


茶摘みするタイミングに合わせていざ取材へ!🏔🚗

地理的知識のない私は、案の定迷いました💦方角としては、向山秋元方面に向かい、ちょっと不安になりながら( ;∀;)道中、出会う方々にたずねて(皆様お優しくて)進んでいましたが、黒仁田神社付近で、また迷い・・・困っていたところ・・・

今から敏光さんの茶摘みにいくという方に遭遇!なんという偶然。まさに神降臨。✨✨✨

ご一緒に、しばらく向かうと、現場へいくための山道口の入り口で、さらに敏光さんご夫妻が待っていてくれて、感動(>_<)スミマセン💦(ご心配してくださりどこまでもお優しいのです)

茶畑へ向かう道が、全カーブはスイッチバック的なドギマギな細い山道、敏光さんたちの車はひょいっと!アッいう間にぃぃぃ・・・

御年77歳の運転がみごとなもの!(さすが~(>_<)スゴイ)逆にまったく不慣れな私は心臓バクバクでした(笑)💦

途中の道に車を停めて、茶畑のある場所まで細い山道を徒歩でのぼる途中で振り返ると、やっぱり高いところに来たんだなと実感。🏔

 

到着し、目の前に広がる美しい茶畑を眺めていたら、ブーンブーンと吹かす音がしたので振り返ると、曲がった急斜面を「バック」でハンドルを切り返しながら茶畑付近まで軽トラが登ってきましたヨ!

びっくりしました!(>_<)運転手は敏光さん!さすがレジェンド!

 

茶畑には入って茶葉の湿気状態を確認し、「だいじょうぶじゃ」と言って茶摘みのスタート!敏光さんは、朝五時起きし茶畑にきて、茶葉が朝霧などで濡れたりしないよう湿気を飛ばすための扇風機を稼動させ、一旦帰宅されて再度現場なのでした。

 

 

大きな機械は入らない狭い斜面を小型の機械を担いで運びます。

段々になっているので、上の茶畑の全面収穫が終わって5分くらい水分補給し、すぐに下の方にある茶畑に移動です。

浅ヶ部地区にある広い茶畑は息子さんが大きな機械で茶摘みされたとの事でしたが、ここの茶畑は大きな機械は入れないのです。( ノД`)

まるで茶畑を見守っているかのような淡い色の花が咲いてる栴檀(せんだん)の樹木について、気になってしまいおたずねしました。

敏光さん「JAに入った時に記念にうえたったい、昭和54年ごろじゃったよ」!!!やはり記念樹でした。この栴檀の木に見守られながら頑張ってこられたのだなと、しみじみ。。。(余談ですが、ググってみたら栴檀は万葉集に登場するくらい日本に古くから愛でられてる樹木)

息がぴったり、慣れたのものです!

袋いっぱいな茶葉 けっこうな重さになります。

この日は、ご身内の方がお二人お手伝い。

大変な重労働中でも最高の笑顔の御夫妻(*^_^*)今日の茶摘みは終了。

 

本日収穫したお茶は、そのまま茶工場へ。


敏光さんは、続きその茶工場でも作業されるのです。

あらためて、敏光さんに、お話をうかがいに茶工場(JA高千穂地区の共同茶工場)にもおじゃましました。

みっちりと機械が並んでいる状況の現在の茶工場からは想像できないですが、(‘◇’)ゞ当初は、機械はそれほど無く雨天時の消防訓練ができるほど広い空間だったそうで、歴史を感じますね。

敏光さんがおっしゃるには、この茶工場ができる以前、昭和48年頃に仲間4人で出資し共同茶工場をされていたそうですが、徐々に規模拡大しないと作業がまわらないくなり、茶工場を別に作ろうかと考えていたところ、JA高千穂地区の方から茶工場を作るので、責任者としてやってもらえないだろうか?と依頼があったそうです。

昭和54年頃からこの茶工場に関わり、持ち込まれるお茶の量が増えてシートを床一面どころか外まで広げ、お茶を敷き詰めていた状態となり、数人の手作業ではとてもまわせなくなって、すこしずつ手作業の分部を機械に入れ替え&置き換えを行い、より良い作業環境を日々改善しながら整え、今に至るそうです。

平成6年に、大規模な機械設置が実現し、メーカーさんと敏光さんとやり取りしながら今現在の工場の姿を作りあげたという・・・

 

茶もみ機を入れた時は、1分間に高速の60回転が固定となっており、廻し続けていたら茶葉が切れすぎてしまい、商品にならない状態・・・スピードを半分にでないだろうか?と、コンピューターの機械を別に取り付ける事を考案し、今はスピードをコントロールできるようになっており、行程で欠かせない機械となっているのです。

茶工場の責任者として全面的に情熱を持って貢献されてこられたことが、結果ブランドになり、沢山の表彰へ繋がっているのだなと、ご自身の営みと工場の歴史は切っても切れなかった事だろうと想像します。

さらに、ご自宅でも団体様のお茶体験(ワークショップ)も受け入れたりされて、高千穂のお茶を広く知ってもらう為に、そういった貢献もされています。

この様に長期にわたり茶業に従事されてきて「高千穂町の茶生産の技術を高め、産地として確立された事の功績」を認められ令和4年に黄綬褒章(おうじゅほうしょう)を受章されています。

そんな敏光さんに、さらにご自身のお話をうかがいました。

飯干家はご両親が大正時代からお茶を始められ生業としてのお茶農家としては、敏光さんは2代目(昭和47年から従事)。大正時代の初期は在来種のお茶でしたが、昭和30年ごろに新たなお茶の品種を植えはじめ現在は、在来種と、やぶきた、かなやみどり、たかちほの4品種を出荷され、釜炒り茶の収穫量は年間350㎏くらいになるとの事。

釜炒り茶にかけてきた長い人生の中で、一番大変だった事や苦労した事は何だったか?とたずねましたら、

特に大きな病気やケガなどばくやってきたが、お茶はここ一番の摘み時があり、天候左右されるため、遅れて茶葉が成長してしまい良い摘み時を逃してしまった時が一番悔しいとのこと。自然中の営みを痛感。。。

では、一番の嬉しかったことや喜びは?の答えは「一等賞とったときじゃの」と敏光さん。(令和3年、第75回全国茶品評会(釜炒り茶)一等賞受賞)

平成30年緑白綬有功章(りょくはくじゅゆうこうしょう)受章時、皇居にて秋篠宮様たちとお会いできる昼食会があり、ご夫婦で出席された時のことが良い思い出になっているとの事でした。黄綬褒章を受賞時にも本来は皇居に行けるはずでしたがコロナ禍にて県庁にて県知事から授与されたとのことでした。

釜炒り茶はどんな所が特徴なのかという問いには、「さしがきく」とおしゃる!意味は、お茶をいれる時に煎茶などのお茶は一回しか出ないのと違い、2回3回目とお湯そ注いで出せるというお得感!そして鉄釜でいった独特の香りと飲んだ時の風味。しかし敏光さんは贅沢じゃけど2回までしか飲まないと拘りを語られました。我が家は3回はお湯をいれ色がでるなら4回も(笑)💦ダメですか?(>_<)

釜炒り茶は湯の温度は80度くらいで注いで、30から60秒待っていれるのが美味しく飲めるとのこと。「お茶漬けしますか?」って問いに「ごはんの最後に濃い目にいれた釜茶(お茶の品種やぶきたをかけるとうまい」と!至極納得です。聞いてるだけで香りがただよう~お茶漬けにはやっぱり味噌漬けで食べるのがお好きだそう。(*’▽’)ウマイね💕

 

せっかくだからと、「こういうものがある」と釜炒り茶を作る段階で出てくるという僅かに採れる出荷される事はない特別なお茶を、見せていただきました。他に出さず自宅で飲まれるという敏光さん🍃「最上級」とおしゃっていました。(特にお茶の出がよく香り豊かで美味しいとのこと)これは生産者の特権ですね。(#^^#)

この際!健康に良いとか、興味深々で何かお茶情報がないかとしつこくお聞きしましたら「床ずれ」とおしゃる!なんでも「床ずれ防止」に地元にある病院では患者さんの背中をお茶でふいてあげてるという情報。なんと素晴らしい情報なんでしょう✨(*^_^*)

帰宅してさっそくググってみましたよ。確かに県外施設など活用されてる情報ありました。ステキ✨

栄養価もよく、敏光さんの元気はやはり毎日飲んでらっしゃるこのお茶にも秘密があるのかもしれませんね。✨

会話しながら、いれてくださったのは、( ^^) _旦~~敏光さんの出来立てほやほやのお茶でした。とっても香ばしく甘くて美味しい✨🍃

これからは、お茶をいれるた度に、大変なご苦労と、素晴らしい景色と、素敵な生産者様たちが必ず目に浮かぶ様になると思います。もっともっと大切に味わって飲む事「感謝を送りながら飲みます!」と誓いました。<m(__)m>💖

 

 


高千穂のお茶情報(予告)

第一弾情報 「高千穂新茶まつり2024」開催!

期間 令和6年6月1日~(7月頃まで)(予定)

開催時には、あらためて店舗取材し報告いたします!お楽しみに!(#^^#)

新茶のお茶の試飲がでいたり、わくわくな期間限定新メニューお茶惣菜の販売などなど・・・✨✨✨

 

開催店舗

「道の駅たかちほ」→こちら

「高千穂高千穂がまだせ市場 直売所 鬼八の蔵」→こちら

 

 

おわりに

以前、甲斐製茶園(高千穂町)の甲斐雅也さんのお茶のワークショップ(美味しい緑茶の入れ方)に参加し、昨年は、一心茶園(日之影町)さんのツーリズム体験に参加した時に、お茶の歴史、やお茶生産全体にある背景や空気感に感動し、地元ながら素晴らしいな誇らしいなと思ったのでした。

高千穂町や西臼杵地区の茶畑の風景と、生産者の拘り、この豊かな世界感を買ってくださるお客様に知っていただきたいなと、さらに生産者のあの穏やかな人柄が伝わるとよいなーと思うのです。

今回、何度か飯干敏光さんに取材させていただいて、終始すべてがおおらかで優しくて、癒されるばかりでした。この出会いに感謝いたします。

 

高千穂をこよなく愛するmikotochamgでした。

 

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