高千穂と「七五三縄(しめなわ)」②・・・新しい歩み
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「しめなわ」をかけること、そのものが神事となり、新しいお祭りとなっている天岩戸神社へ・・・
令和2年から始まった「令和6年天岩戸神社注連縄張神事」
この日は、令和6年12月21日㈯冬至 5回目の年となりますね。実は新しいお祭りなのです。
午前6時40分の早朝からご奉納行事がスタートです。献香献茶式・神鶏長鳴きの儀・奉納演武・・・
神話の再現
天岩戸から出られた天照大神さまが、二度とお隠れにならないように、神代(かみよ)の時代に張られたとされる注連縄の物語。
早朝の天岩戸神社の境内・・・参加者の沈黙する静寂の中に神鶏長鳴きの鳴き声が岩戸の河川の谷に響きわたっていきました。
「神鶏長鳴きの儀」(しんけいながなきのぎ)について深堀します!
長鳴鶏(ながなきどり)を鳴かせる儀式は、天照大神(あまてらすおおみかみ)様が、洞窟にお隠れになり岩戸を閉められたので、世の中が真っ暗になり大変困ったので、神様たちが相談し、出てきてもらおうと、天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)の知恵により鶏を鳴かせたり、天鈿女命(あめのうずめのみこと)は桶の上にのって踊り、天鈿女命の踊りがあまりに面白いので、神様たちも笑ったりつられて踊ったりと大賑わいとなって、天照大神様が外の世界が気になって、(続き詳細は、古事記や岩戸神社公式に記載)というシーンが天岩戸伝説にあります。そのため天岩戸神社の御神体でもある岩屋(洞窟)のご神事にて神話のシーンを再現するという事ですね。
天岩戸神社では、境内に神鶏として数羽鶏がいますので、幸運な参拝者は遭遇できます。(*^_^*)とても美しいですよ。
「注連縄張神事」は朝の9時から予定通り始まりました。御来賓の方々、ご参加するため集まった方は、本殿右側にご神体の洞窟を遥拝できる遥拝所への入口があり、そこへ移動し、ぎゅぎゅうに集合され、ご神事見学となりました。
ご遠方からの来客様たちが遥拝所いっぱいとなり、息をのんで見守る人々の視線は洞窟の一点に集中し…当然ではありますが、撮影は禁止なので、洞窟前のご神事のお写真なく申し訳ありません。
(上の写真の様に、鳥居くぐってすぐに案内看板も立てられて、この日の参拝者はどなたでも自由に入れる事になっていました。)
「鏑矢奉献の儀」鏑矢(かぶらや)の音を合図に注連縄張りスタート!
地元高千穂高校弓道部主将による鏑矢の音を合図に、洞窟前に注連縄が張られたのです。
「鏑矢奉献の儀」について深堀します!
鏑矢とは、蟇目(ひきめ)を取り付けた矢のこと、鏃(やじり)を付けず、蟇目の出す音で邪を追い払い場を清める事を目的。注連縄を張った際に弓矢が使われた故事にならい再現という事です。
沢山の人でしたので、後方の方々は、残念ながら神事の様子を間近で見ることは叶わず、それでも神聖な空気に包まれ、皆さん心を込めて祈っていました。弓道部主将の放った鏑矢は、見事な弧を描いて高く舞い上がり、声が上がりました。身近で実際目にした方々からは、弓矢が放たれ、まっすぐに飛んでいく様子を「みごとだった」と口々に語っていました。
凛とした着物姿の弓道部主将に、直接お話をうかがったのですが、ご家族と共にとっても喜んで「有難い事で、大変緊張しました。成功しとても良かったです」と可愛らし笑顔で答えてくださいました。
各メディアが多数来ており、晴れやかな「はかま姿の高校生」は注目の的となっていました。
天岩戸神社の公式Instagram、こちらにも様子が公開されています。ご興味のある方は、是非ご覧になられてください。
早朝の岩戸神社のご神木にもご挨拶させていただきました。
いつ拝見しても、迫力がありますね。ご神木については、こちらの前回の記事でふれております。
写真は、早朝準備整う本殿前の様子。
上の写真は、奉納神事が行われる本殿敷地内の様子です。ここに県内外から沢山集まっていて、祭りの賑わいで華やかとなっていました。行程内容は下記に記載いたします。
上の写真の様に、氏子さんたちの、畳投げの準備も始まっていました。(畳投げは、手力雄命(たじからおのみこと)様が岩戸を投げた事から、再現する大会です)
奉納神楽の後は、有名芸術家たちの素晴らしい奉納演奏や演舞が続きました。大勢の参拝者で大賑わいでした。
応援する方々の想い①地元の出店者たち。
手作りの高千穂の七五三縄(しめなわ)飾りや、自家製のお米の販売に参加している方もいました。
写真の七五三縄やお米、全て自家製ですとのこと。ちょうど遭遇したのは、関西の方々がまとめて沢山買っていかれていました。
参加は2回目という事で、「昨年は雪が吹雪いて早く閉店したのだけど、今年は昨年に比べたら風もなく気温が良いので、期待しています、今後もっと盛り上がって、自分たちも盛り上げていきたい」と店主は想いを語ってくださいました。
気温引5~9度くらいの早朝に嬉しい温か販売!まさに地元高千穂牛を使った「高千穂牛丼」というテンションあがる食べ物。JA青年部の岩戸支部の若者たち!
↓皆さん是非と喜んで準備する様子も写真もOKで、準備中忙しくとも、楽しくわいわい会話もはずみました!(*’▽’)
JA青年部!背中を見せてアピールしてくださいました!(笑)若いエネルギーが眩しい~
さすがJA関係です。ブランド牛使用の牛丼500円はかなり嬉しいワンコイン価格。
販売をしばらく待って、私も朝食としていただきました。
列ができるほど、人気ぶりで、お昼過ぎには完売し、引き続き残ったお肉の出汁が、カレーに大変身!なんとなんと~カレーは振る舞い!素敵サービス太っ腹~。
(写真は 高千穂牛丼が販売始まった時の様子です)
早朝から体も冷え切っていたので、ちょっと休憩。
オープンしていた参道のカフェ「喫茶この花」へ
いただいたのは、色鮮やかなカモミールのハーブティー このハーブティーは高千穂にある「高千穂ハーブス」さんのものを使用されています。(店内でも販売)(高千穂ハーブスさんの情報は下記に記載)
さわやかな香りと味で、とても、気持ちが落ち着きました。
喫茶この花の店主も、「もっとみんなに知ってもらって盛り上がるといっちゃけどねー」とこのお祭りが盛り上がる様に応援したいとおしゃっていました。
応援する方々の想い②内外からの応援
天岩戸から出られた天照大神さまが、二度とお隠れにならないように、神代(かみよ)の時代に張られたとされる注連縄の再現
天岩戸神社の宮司であります佐藤永周(さとうえいしゅう)宮司にも直接、今回の神事について、お話をおうかがいしました。「元々は、神聖な場所で人が立ち入る事はない場所でありとても危険な場所、しかし神話伝説にあるように注連縄をかけたいという想いで、お声がけして今の様な祭りになりました。」ご成功おおめでとうございます。凄いですねと語ると「想いがあると行動してしまう」ともおしゃていました。大変お忙しい中、お時間いただきありがとうございました。
これは、非常に危険が伴う場所のご神事。よくぞ現実となったものだなと感心いたします。
(写真は、七五三縄守りです。実際の注連縄に使用された麻が入れられたお守りです)
神話で天岩戸に注連縄を張られた布刀玉命(フトダマノミコト)の役の方と出会う。
佐藤宮司のお声がけで様々な方の力が集まり実現し、不可能を実際可能にするというこのご神事。・・・そんな危険な場所で、現場で注連縄をかけた方。立役者であられる凄いお方に直接会えるという光栄なチャンスに恵まれました。
ご神事の広告の写真にも登場されているプロ登山家・竹内洋岳さんです。登山家のお仲間(プロの登山家たち)で縄はりを行っていただいてるそうで、2020年から始まったこの神事の最初から参加されていて、「注連縄文化や、このお祭りがもっと有名になり日本の中心的になお祭りとなる事を願って参加してます」心から日本の伝統や文化を守っていきたいという強い想いをお話から感じましたし、プロの登山家なので自然や神様に対する感謝の想いを、非常に強く感じました。もっと、この土地や神話やお祭りを広く知っていただきたいという事でした。お優しくて、どうそどうそとお写真やお話をしてくださり、感謝したします。有難うございました。
登山の神様の様なお方。関係者のお話では、竹内洋岳さんのおっかけファンの方もこのご神事を見る為に、遠方からかけつけいらしゃっているとお聞きしました。登山界では知らない人はいないくらいの有名人で、日本人唯一の世界8000m峰14座完全登頂者という驚異的な実績をお持ちです。直接お会いでき光栄でした。感謝。
日時:令和6年12月21日(土) 6:50~10:30(本祭)
会 場 :天岩戸神社 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1 (TEL:0982-74-8239)
・注連縄張神事 宮司祝詞奏上
・宮崎県立高千穂高等学校 弓道部による鏑矢奉献の儀
・登山家 竹内洋岳氏及び天野和明氏による 御神体の注連縄張替え神事
・夜神楽奉納
・畳投げ大会
他お祭りとしての詳細は、以下の様な内容となっています。
令和6年12月21日(土)
・西行庵円位流 花輪竹峯氏による奉納献茶式
・日本鶏保護連盟殿による長鳴鶏の鳴き声奉納
・武道家 荒谷卓氏による奉納演武
・注連縄張神事 宮司祝詞奏上
・宮崎県立高千穂高等学校 弓道部による鏑矢奉献の儀
・登山家 竹内洋岳氏及び天野和明氏による 御神体の注連縄張替え神事
・書道家 永山玳潤氏による奉納揮毫
公式SNS情報
天岩戸西本宮へのアクセスマップはこちらです。↓
おわりに
今回、初めて参加した「令和6年天岩戸神社注連縄張神事」でしたが、沢山の出会いがありました。
新しい歩みのある岩戸地区の瞬間に立ち会った様な気がします。
本編に書きたいくらい濃い出会いではありますが、京都からのご参加されてる和作法講師の森日和(もりひより)先生を、こちらの後書きにて、ご紹介したいと思います。
宮崎県内の学校でも子供たちにマナーも教えられたり様々な宮崎のご縁のあり、日本の伝統文化や作法を伝える講師をされて新しい塾も開設されるそうです。
森先生は、この天岩戸のご神事を裏から支えて、大変なご尽力されてたと地元関係の方にお聞きしました。表には出てらっしゃらないので存知ない方が多いと思いますが、高千穂への想い日本文化への想いがとても強く、沢山のお客さまを連れてきていただいています。
こういう高千穂ファンの方々に支えられているのだなと、深く感動し、すっかり森先生のファンになってしまいました。
「高千穂スローライフ」のファンを増やす事を目的として書いていますので、こういう熱い方々にファンとなっていただける高千穂町が続いていく事が夢であります。素敵な出会いに感謝いたします。
ーーーーーーー高千穂をこよなく愛するmikotochangでした。
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