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高千穂の食卓のミカタ・奈須精米所のとうきびの粒ができるまで!

「新商品誕生秘話」第四弾「とうきび」(=とうもろこし)今回は、「奈須精米所(なすせいまいしょ)」の工場密着取材を行いました。

「クラフトビール高千穂五穀エール千穂の水種・密着秘話シリーズ」

再販から好評を博している中、第四弾として原材料の「とうきび」に焦点をあてたいと思います。

高千穂で長年愛されるお米や穀物の卸・小売業を手がける「奈須精米所」さんを訪ねたエピソードをお届けします。

長年地域の家庭に「おいしい」を届け続ける奈須克喜社長にお話しをお聞きします!

高千穂町では、「とうもろこし」の事を「とうきび」とよびますが、高千穂の方言かと思いましたら北海道等北国でも言うそうですね。

【奈須精米所について】

奈須精米所は昭和23年(1948年)創業、今年で78年目を迎えるお米屋さんです。

現在の社長の克喜さんは3代目だそうで、子どもの頃は電気機械のない水車で穀物を加工する時代から祖父や父のお仕事を見てきたそうです。

店内には高千穂町の歴史の写真が複数展示されていました。

平成16年(2004年)より、なんと3期の12年に渡り高千穂の町議会議員を務められ、地域の穀物を扱うお仕事の経験を活かして農業政策の提案や、高千穂峡周辺の観光道路の整備にまでご尽力されていたとのこと!

また消防団員としても30年間も活躍され、なんと消防団長もご経験されていたとか・・・まさに高千穂のスーパーマンです!!!

現在はパートさんお二人と、ご夫婦で仲良く営む奈須精米所さん。

お米や餅等米を中心に、とうきびや小豆、もち麦などの各種雑穀から様々な豆、給食で使う野菜まで取り扱われています。

地域に無くてはならない農産物を届けてくれる場所として、高千穂の街中に居続けてくれているのですね!

 

【五穀エールについて】

五穀の神話と高千穂の食材が織りなす物語・・・

「五穀」には、私たち日本人や高千穂町民にとって特別な意味があります。

それは単なる食材ではなく、五穀豊穣の神事やお祭りがあるように、神話になぞらえた深い物語を持ち合わせているからです。

古事記や日本書紀に記された神話によりますと、日本の穀物はオオゲツヒメという女神から生まれたとされています。

そして「五」という数字は、古くから陰陽五行や木火土金水など、様々な意味が含まれています。

高千穂の地でも、古くから人々の暮らしと共に歩んできた様々な穀物があり、今でも米、小豆、とうきび、もち麦、はと麦、などの穀物が生産されています。

単なる商品開発にとどまらず、神話と食材の奥深さを伝えるという「五穀エール」に込められた想いを、素材に関わる一人一人のお話から感じられます。

(奈須精米所さんのとうきびが入った「高千穂五穀エール・千穂の水種」は、下の2つのネットショップや高千穂の道の駅等で購入可です!(下記に記載))

【とうきび(とうもろこし)について】

そんな五穀エールに使わせていただいている「とうきび」は、町内の契約農家から奈須精米所さんが直接仕入れているそうです。

丁寧に美しく軒下に吊るされて干されたとうきびは、粉砕と粒の大きさの選別を何度も繰り返します。

この作業をご一緒に体験しながら見せていただいたのですが、何しろ本当に細かくて丁寧で大変でした・・・!

まず粒をご飯に混ぜる大きさまで粉砕して、①大きすぎる粒はもう一度粉砕器へ ②ちょうど良く粉砕されたもののみが選別 ③皮やカスは鶏の飼料用へ別の袋へ!という作業が、なんと4~5回も繰り返されるのです!


老舗「奈須精米所」の昔の名残のある工場です。とても歴史を感じます。

その後②の完成されたものも、「とうみ」と呼ばれる風で余分なものを再度飛ばす機械に入っていきます・・・!

こんなに丹精込めて、やっとのことで袋詰めされたとうきび達が、西臼杵町内それぞれの道の駅や、売店など10件に届けられるそうです。

(ちなみに③のクズで出る、とうきびの皮の部分ですら、きちんと鶏農家さんへ売られるそうです♬「なんでもタダっちゅうのはいかんわ・・・」と教えてくれた社長のお顔に、長年続く商売の秘訣と魂を感じられました!)

【お米について】

お米については、去年の不作が長年のお米屋さんの経験の中でも、「今までで一番大変だった」とのことでした。

昨今の不作や米不足の中で、農家さんの倉庫にも古米(昨年以前の備蓄米)すらないという状況が続いているそうです。上の写真はとうきびご飯です。

そんな中でも地元の農家さん達との信頼関係で、6割くらいは直接農家さんからお米を買い取るというので、本当に驚きです。

私も高千穂のお米を食べたときに、本当にこんなに山間と谷間の連続の中で、こんなに美味しいお米を作れるんだ・・・とビックリしました!

ぜひ皆様も、この機会に高千穂のお米を、食べてみてください!(写真は、今使われていない貴重な道具の石うすたちです)

【これからの展望】

こんなに素敵な事業をこの高千穂の地で継承されている奈須精米店さんですが、後継者は今のところ居らっしゃらないとのこと・・・。

それでも町議や経営に長年携わる克喜社長ならではの希望は、若い人が米以外の新しい農作物にチャレンジしたり、有害獣対策にも積極的に取り組んでほしいということでした。

なんでもイノシシは一度に6〜7匹の子どもを産んだりもするそうで、人間の方も少しでも早急に対策が必要だということをしきりにおっしゃっていました。

熱い想いで地域に貢献し続ける克喜さんのエネルギーが、五穀エールの中にも確実に根付いています。

そうしたパワーが、少しでも地域を、神話の郷高千穂を守るきっかけになればいいなと思わせてくれる1日でした。

(記事:yutakism)


奈須精米所のお土産品

高千穂神話せんべい等せんべい類が各種あります。

 

 

高千穂とうきび小割(=わりとうきび)一袋590円(税込)

両商品とも、町内各店舗や道の駅高千穂 高千穂高千穂がまだせ市場 鬼八の蔵などで買う事ができます。

高千穂しんわせんべいは、こちらでも購入できます。→オンラインショップ

 


クラフトビール高千穂五穀エール 千穂の水種・密着秘話シリーズ:バックナンバーのリンク


各店舗情報

購入できる店舗は現在は高千穂町の以下の2店舗です。

道の駅高千穂→Instagramはこちら

高千穂がまだせ市場 直売所鬼八の蔵→Instagramはこちら

またオンラインでも購入できます。

◎たかちほ まびい 高千穂公式オンラインショップはこちらです。

◎高千穂五穀エール・千穂の水種はこちらかです。

◎楽天市場 きびる TAKACHIHO STOREはこちらです。

 

宮崎ひでじビール株式会社→こちら


おわりに

高千穂の歴史とともに老舗の商店の歴史もあって、観光の醍醐味は地元の人々とのふれあいもあると思います。どんな商品も背景には物語があります。奈須精米所さんの土産品も昔から愛され続けている商品が数多くあります。是非、高千穂町を訪れた際には手に取っていただけたらと思います。

一般的に「わりとうきび」「わりとうもこし」と言われるものは、高千穂町では「こざね」とよんでいます。地元の人にたずねる時は「こざね」の方が解るかもしれません。このわりとうきびは、高千穂町ではご飯と一緒に炊き込みます。色鮮やか香り豊かなご飯がで、おにぎりなど良いですね。

今回。共同で取材して記事を書いていただいたのは、こちらも高千穂をこよなく愛するyutakismさんです。昨年まで高千穂在住でしたが、現在は他所でご活躍。頼もしい高千穂応援隊となっています。

ーーーーー高千穂をこよなく愛するmikotochangでした。ーーーー

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