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昭和レトロな味がたまらない!高千穂の老舗菓子店「前田菓子舗」に密着!高千穂スローライフvol.7

「栗を使ってないモンブラン!?」そんな驚きのとともに秋の味覚でバズります?

「え、栗なしのモンブラン!?」そんな声も聞こえてきそうですが、高千穂町民にとっては、幼い頃から慣れ親しんだ、ある意味ソウルフードなんです。今回ご紹介するのは、創業から変わらぬ味を守り続ける老舗菓子店「前田菓子舗」(まえだかしほ)に取材します!✨

↑(写真:前田菓子舗の黄身餡(きみあん)のモンブラン)

夏が終盤になり秋の気配が感じられると栗商品含め秋の果物やスイーツ系が店頭に並び始め、ついつい甘いもの食べたくなってきますよね。(*’▽’)

さっそく前田菓子鋪へGO!

三田井地区(みたいちく)神殿通り(こうどのどおり)にある高千穂町神社から高千穂峡へ向かう道沿い徒歩数分の場所に店舗はあります。(*下記にMAPあり)

インバウンドという日本全国の観光の流れもあり海外のお客様が高千穂峡へ歩いて行く途中で立ち寄るのにちょうどよい場所にあり、今では観光客の立ち寄り人気店となっています。

 

前田菓子舗を訪れると、代表の東原啓子(ひがしはらけいこ)さんと東原尚仁(ひがしはらなおと)さんが笑顔で迎えてくれました。「実は、うちのモンブランはね…」そう話す啓子さんのお言葉に、私は思わず聞き入ってしまいます。

~前田菓子鋪は「高千穂町の人に育ててもらった」~

「先代は、日向市出身で海育ちで潜水が得意だったんですよ~実はあの深い渓谷に潜ったことがあるんです!」

そんな意外なエピソードに驚きつつ、お店に飾られた表彰状を拝見。創業者の情熱が、今もお店に息づいているのが感じられます。

創業者の先代前田次芳(まえだつぎよし)さんの話に花が咲き、なんと生家は、高千穂町から60キロ南に離れた日向市(ひゅうがし)にある(有)マエダ製菓・・・次芳さんは修行後に、諸塚村(もろつかそん)で1961年に独立創業。

5年後の1966年4月に高千穂町に移店。創業から64年の歴史。

海文化の無い山間部高千穂町に移住して、菓子職人の腕前とは全く違う才能の海に潜るという特技に白羽の矢!・・・観光地高千穂峡のあの渓谷の川の底に潜って行う誰もできない困難な作業を観光協会から依頼されて、大きく貢献!今でも水面下深さ平均10mと言われてますが、当時は今よりもっと水量があり、さらに深かったはずです。「あの川底に?」とほんとに驚きます。

 

↑(写真:観光協会からの感謝状やお菓子の受章など店内に展示の様子)

海辺のひらけた日向市から山奥へ移住し、周りに親戚がまったくいない中で、前田菓子鋪は「高千穂町の人に育ててもらった」と常々語っていたそうです。町にボランティアとして貢献する気持ちはそういうところから来ているのかもと勝手ながら思いめぐらせました。

<モンブランに秘められた物語:高千穂の人々に愛される素朴な味わい>

「良い材料をつかって、美味しいものを作れば大丈夫」 創業者である先代・前田次芳のこの言葉が、前田菓子舗の魂を物語っています。

さて、今回ご紹介するモンブランは、そんな前田菓子舗の看板メニューの一つ。地元の人々に長年愛され続けている、ある意味ソウルフード。

なぜ、栗を使わないモンブランが、これほどまでに人々を魅了するのでしょうか?

創業後、昭和40年代頃?まだハイカラなケーキが珍しかった時代に、高千穂の人々に親しんでもらいたいという想いが込められ、地元で馴染みの深い和菓子の「黄身餡」を使った、素朴ながらも奥深い味わいが特徴の洋菓子を開発。老若男女問わず愛されたこのモンブランは、高千穂の人々の食卓に彩りを添えてきました。

しっとりとしたスポンジケーキに、濃厚な黄身餡がたっぷり。口にした瞬間、栗を思わせる風味と優しい甘みが広がります。どこか懐かしい、素朴な味わいは、まさに故郷の味と言えるでしょう。

尚仁さんは「栗を使うより美味しい」と断言するほど、自信作なのだそうです。この昭和の味わいを高千穂の風景の中で味わってみるのも想いでの一つになるかもしれませんね。

販売の方を行っていた啓子さんは「10年前くらいから製造の方にも関わるようになりました」 尚仁さんの方は、「菓子の専門学校を津卒業後、堂島ロールのモンシェールで修行し9年前から前田菓子舗で伝統の製法を引き継いで製造を行っています」とお二人とも語っていただきました。

黄身餡(きみあん)のモンブランとは一味違う「マロンケーキ」が期間限定で販売されていたので、さっそくモンブランと一緒に購入して帰りましたよ。( *´艸`)どちらも前田菓子鋪の馴染みのある、ほっとする味でした。

(*洋菓子「モンブラン」とは?を調べてみると所説あり、栗にこだわるお菓子でない事が解りましたので、興味のある方は、ググってみてくださいませ(笑))

<危機を乗り越え>

お二人にとって一番大変だったのは、年月が経ち時代とともに、前田の味を長い事守ってきていた複数の職人が次々減っていく危機があり、その時にどう味を受け継ぎ、商品を作り続けていくのかで大変悩んだそうです。そこで自分達でなんとかしなくてはと、やはり受け継げず消えた商品もあるとの事。

その様な危機を乗り越え、振り返って一番の喜びは?との問いに、祖父からの移住者なので親戚が高千穂町にいない反面、地元の方との様々な繋がりがあり、特に冠婚葬祭など地元の行事に深く関係する商品を!と長くこだわって扱っていただけに、従来通り日常を大切にする商品を末永く扱っていきたいと語る啓子さんは、そんな地元との繋がり喜びを感じるそうです。

インバウンドが増えても地元民の伝統に根差した店づくりに徹していく姿に、うなずきました。

今後の展望を啓子さんは「体に優しい美味しいお菓子を地域に提供、地元の食材をつかった高千穂ならではの商品の開発に取り組み、地域の発展に貢献したいと考えています」

↑写真:人気おすすめ商品三点(チーズ饅頭・ほしゃどん)と地元のお子様の絵をパッケージの最近新商品として発売した「手力男の岩クッキー」

現在は商品の種類は、50~60種類くらいの商品があり 店舗には通常は30種類くらいで販売している。

↓コロナ禍明けて復活したイートインコーナーもあり、テーブルには街歩きにのマップ!

前田菓子鋪公式ホームページはこちら

前田菓子鋪アクセスマップ↓

ここでお知らせ!人気のモンブランを期間限定で他店でも販売!下記の場所でも「秋の味覚フェア2024」で購入する事ができます。

「秋の味覚フェア2024」

令和6年8月19日~10月末日まで(予定)

<開催店舗>

道の駅高千穂           営業時間: 8:30~17:00(無休)

高千穂がまだせ市場直売所鬼八の蔵 営業時間: 9:00~17:00(不定休)

高千穂 国民健康保険 病院      営業時間: 8:30 ~ 17:15(土日お休み)

道の駅高千穂のInstagramはこちら

高千穂がまだせ市場直売所鬼八の蔵のInstagramはこちら

道の駅高千穂アクセスマップ

 

高千穂高千穂がまだせ市場 鬼八の蔵アクセスマップ


おわりに

高千穂峡に潜った人が開発したモンブランと言っても過言ではない?(笑)というケーキの物語でしたが、伝統にとらわれてばかりでなく、今後ECサイト立ち上げなど新しい事にチャレンジされる様なんです。若い世代に引き継がれ時代とともに変化していく部分もあるのでしょう。今後がますます楽しみになってきました。

じつは、お菓子は他に栗羊羹マロンケーキ紅葉をイメージした牛乳寒天などもあり秋を味わえます。

 

和菓子も洋菓子も両方揃う里山の菓子店にたちよるのも良いかもしれませんね。おっとここで忘れてならない隠れた名物前田さんのシュークリームとともに昭和の「たぬきケーキ」がまだ現存するお店でもあります。是非とも観光の途中で味わってみていただきたいと思います。

甘い物は心を安心さえてくれます。忙しい毎日にほっとする「ゆったり時間」をいかがでしょうか?

秋の美味しい情報は、まだまだ続きます。お楽しみに!

 

高千穂をこよなく愛するmikotochangでした。(*’ω’*)

 

 

 

 

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